この記事では、パン祭りで人気のUMAMIについて書いています。
えっ?お出汁?
イベントでどのパンよりもビックリされる「UMAMI 〜おだしのパン」
パンにお出汁?と二度見されるこのパンは
店主のこだわりの塊。
和風パン「UMAMI」をご紹介します。
UMAMIが生まれたわけ
「UMAMI」は、
世田谷パン祭りで誕生。
使うお出汁は三宿四二〇商店会に所属する、
のむ天然おだしのお店「雅結寿」さん。
お店では前から鳥取の酒米の米粉を使用。
この酒米の米粉は舌で溶けた時の甘味が凄い!
和風のパンで食事シーンをもっと豊かにしたい!と思っていたところ、世田谷パン祭りの懇親会でお店の方と話す機会がありました。
お店に伺って味見をさせて頂いたら、
頭の片隅に忍ばせていたイメージが蘇ってきました。
浮かんだイメージは
行きつけの和食屋さんで頂く、お吸い物。
あっさりとした味付けなのに、
飲んだ時の鼻を抜ける風味と
飲み込んだあとの余韻。
美味しいお出汁の旨味がポイント。
ずっとこのイメージを思い描いていました。
お出汁の登場で、パンの形が見えてきました。
酒米の米粉のご飯のような甘味とお出汁の旨味、
もっちりとした食感でお米の代わりに和食と合わせる食事パン。
UMAMIに使うこだわりの食材
① こだわり食材「酒米の米粉」
旨味のある北海道産小麦粉に合わせるのは、
鳥取県の酒蔵から仕入れる「酒米の米粉」
お酒を作る米粉は溶け出す甘みが強く、
砂糖を入れていないのに優しい甘さを感じます。
食感はもっちり。
通常の米粉より粘りが強く、
もっちりとした弾力のパンを噛んでいくと、
旨味と甘味がじわじわと溢れてきます。
使う前にふるいにかけないと米粒が入ってたり、粘りが強すぎて扱いづらいのが難点ですが、一度味を知ってしまうとそれでも使い続けたくなる米粉です。
② こだわり食材「お出汁」
旨味をプラスする食材に選んだのは「お出汁」
デビュー当初は雅結寿さんののむ天然おだしを使っていましたが、移転して仕入れが難しくなり、自前で出汁を取るようになりました。
使う出汁は鰹節と昆布で取った濃厚な出汁。
仕込み水と全量置き換えて使用。
米粉がミキシング段階で水をしっかり吸ってくるので、通常より多めの水分量です。
仕込んでいる間お出汁のいい香りが厨房に漂っています。
仕込んでる時ぐらいパンに香りが残ればいいんですが…
③ ちょっと隠し味「巽醤油」
さらに味を締める食材は、醤油。
愛媛県大洲・梶田商店さんの「巽醤油」
春夏秋冬じっくり二夏、
一年六ヶ月以上発酵・熟成させ、
諸味(もろみ)から造り上げた天然醸造醤油。
少量の使用でもきっちりと仕事をしてくれます。
パン祭りでは「巽醤油とクリームチーズ」という醤油をたっぷりと練り込んだパンを作るほど。
この醤油は店主のお気に入り。
UMAMIの美味しい食べ方は?
お米の甘さを感じるこの食事パンは、「和食との食べ合わせ」のコンセプト通り相性抜群。
スープ代わりに豚汁やお味噌汁と一緒に食べてもOK。
肉じゃがや肉豆腐なんかもよく合います。
おにぎりの具材はなんでも合います!
お米の代わりにどうぞ!
最後は好み?
食パンの和風版としての位置づけなので、
好みははっきりと分かれます。
ハマる方はいつマルシェに持ってくるの?と
お問い合わせを頂くほど。
ハマらない方は味がない、
重たいだけとお叱りを受けたり。
イベントのパンは目立ってなんぼ!と
他のパン屋さんのラインナップを見て
つくづく感じるところではありますが、
個人的に甘いパンは食べられないし、
濃厚なパンも苦手。
ある意味、せたがやブレッドマーケットらしいパン。
見かけた時はぜひチャレンジしてみてくださいね。
原材料
UMAMIを日本テレビ「Every.」で特集して頂きました。
パン祭り前日&当日に取材が入るとは思いませんでしたが…
オーブンから出た瞬間に切れ目を入れて素手で撮影。
いい映像を撮るには見えない苦労がいっぱいですね。